2017年7月アーカイブ

岩波講座 日本経済の歴史



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第一巻
 近代化を準備したといわれる「近世」よりもさらに以前の日本社会において経済活動は活発に行われていた。―律令制と中央集権的な古代国家から、荘園制と分権的な社会に移行した「中世」において本格的な市場経済社会が起こった。そして、戦国期、持続的な成長が始まる。多彩で地道な実証研究の成果と、新たに推定されたGDPをはじめとする農業生産・人口・物価・賃金等の数値を用いて、中世経済の立体像を示す。

第二巻
 中世に始まった市場経済社会は、戦国時代に構造的にも制度的にも大きく変革されて近世に引き継がれた。その後約2世紀半の間に、19世紀後半に始まる日本の近代化をどのように準備したのだろうか。新たに推定されたGDPをはじめとした生産・人口・物価・賃金などの各種経済指標を用いて、近世の経済社会を読み解いていく。

第三巻
 市場の統合と分業の深化による」アダム・スミス的成長」を経験し、1人当たり国内総生産(GDP)が欧州で最も貧しかった諸国と並んだ19世紀半ば、1859年日本は開港した。第一のグローバル化時代。統合された自由な国際市場に組みこまれながらも、「スミス的成長」の基礎の上に、欧米先進諸国の技術や制度を積極的に導入した明治の日本社会は、非欧米諸国で初めて「産業革命」を体現する。その過程を新推定の各種経済指標を用いて明らかにする。

読書メモ

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ストーリー

「友達」

 長野二郎はお手伝いのお貞の結婚相手を見るために、関西の旅行をします。そのついでに友人の三沢とある約束をしていたのですが、三沢は胃を悪くして入院していました。二郎は、三沢を見舞うために病院に行くうちに、患者である美しい女に心惹かれます。三沢は入院する前のその女に酒を強要したことがありました。三沢は退院する前に、精神を病んでいたある娘さんの話を二郎にします。

「兄」

 二郎の兄で学者の一郎が母と妻である直を伴って大阪にやってきます。四人は観光の為に暫く滞在したのですが、その折、一郎は二郎に対して、妻直の貞操を試して欲しいと依頼します。二郎はいったん拒否しますが、とうとう直と二人で旅行をする羽目に陥ります。日帰りのつもりが、台風のため二人は一緒に泊まることになったのですが、結局直の心は掴めず仕舞でした。二郎は直の貞操を疑う必要はないと報告し、くわしくは東京に還ってからと、一郎に約束します。

「帰ってから」

 東京に還ってからも、二郎は一郎に詳しい報告をしませんでした。一郎から強く求められましたが、二郎は彼の追求を避けるような態度をとりました。すると一郎は、お前は父と同じ軽薄な男で信用できないと激怒します。それ以後、家の居心地が悪くなった二郎はついに兄夫婦と両親が同居する実家を出て、下宿暮らしをすることを決意します。

「塵労」

 二郎が家を出た後、一郎の精神状態はますますひどくなるばかりでした。直も二郎の下宿を訪ねて、自分は立ち枯れになるかもしれないと訴えます。二郎は両親と相談し、一郎を親友Hに頼んで、強引に旅行に連れ出してもらうことにしました。Hは手紙で兄の苦悩を詳しく綴ってくれました。一郎は旅行中、自分は絶対だと主張し、このままだと死ぬか、気が狂うか、宗教に入るしかないと語ったのです。








漱石全集 第7巻 彼岸過迄



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