新たな社会教育体制へ

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新たな社会教育体制へ、施設再生計画を契機に考える

公民館で学ぶ V  長澤成次 編著 国土社

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第1章 法令経過の概説から



これからの公民館・図書館・(未整備の史料館)











中央館構想


  公民館の施設統合、再生化を契機に中央館での事業計画を明確化し、地区館での業務の定型化を図るものである。
 したがって、中央館職員の業務は、各事業等の目的・活動を明確に説明し、地区館職員の実践を「部会研修会」を通してプログラム等の指導・支援をする。
地区館職員は、公的機関の職員研修・講習会に参加し、また中央館職員(社会教育主事)のプログラム編成・実践の指導・助言を行う。
 従来は、国社研、県公連、館長会、主事部会が任・役割(研修会)を担っていた。再編を契機に職員専任態勢の復活をさせる。

〇主事等専任職員の役割(専門職員の配置と研修体制)
・職員研修会、主事養成講習会、プログラム編成指導・相談、実践方法の研究・指導
・時代に対応する活動の研究(リカレント教育)、業務対応の研究(経営化・マネジメント)
・地区館業務の遂行と窓口業務の委託.
・庶務・経理の励行、窓口業務(施設サービスのシステム化)、活動相談の改善
 公民館の課題と学習(20条社会教育事業の推進、23条政治、宗教、営業活動の禁止)

〇地域文化形成
・子どもと若者の人間形成と地域文化振興
・地域の共同性の醸成(コミュニティ形成とリカレント教育)
・地域の伝統文化等文化力の創造・継承
  (音楽文化振興 → 新しい文化ホールづくりへ) 
・地域組織のマネジメント力

〇施設の管理・運営の委託(法に基づく社会教育事業と施設提供等サービスの区別化

社会教育職員研修計画(案)

次のような方向で「まとめ」(冊子)てみました。


 序章 公民館とは、習志野市らしい公民館とは、公民館で働くとは

 一章 公民館の事業(事業の事例、組み立て方など)

 二章 今日的な課題への取組み

 三章 公民館を支える人々

 四章 公民館をめぐる法体系

 五章 多様な公民館の形

 六章 施設利用について

 七章 日本と千葉県、習志野市の公民館の歩み

 八章 公民館運営審議会の歩みと組織

 九章 参考資料


        そのほか







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社会教育職員研修計画(案)
次のような方向で「まとめ」(冊子)てみました。

 序章 公民館とは、習志野市らしい公民館とは、公民館で働くとは
 一章 公民館の事業(事業の事例、組み立て方など)
 二章 今日的な課題への取組み
 三章 公民館を支える人々
 四章 公民館をめぐる法体系
 五章 多様な公民館の形
 六章 施設利用について
 七章 日本と千葉県、習志野市の公民館の歩み
 八章 公民館運営審議会の歩みと組織
 九章 参考資料、

そのほか

月刊都市問題10月号で「公民館と地域」という特集が組まれました。この雑誌は、公益財団法人後藤・安田記念東京都市研究所が編集発行するもので、全国の自治体関係者に読者層が多く、自治体政策に強い影響力があります。
 1986年政治学者の松下圭一さんが「社会教育の終焉」を発行され、社会教育関係者にとって大きな向かい風が吹くきっかけとなりました。市民文化活動が活発になれば社会教育という概念は不要となる。という考え方のもと成熟した市民は国民主権の主体であり、主権者の信託を受けて行政を執行しているに過ぎない政府や自治体に、主権者たる市民が教え育てる対象とされるのは論理的に破たんされおり、国民の市民としての未熟を前提としてのみ、社会教育行政ないしその理論が成立しうる。という内容であったと記憶しています。
 平成19年に飯田市で新しい住民自治組織「まちづくり委員会」が誕生したころ、行政が設置し、職員を配した公民館は不要、という強い向かい風が吹いた時にも実はこの「社会教育の終焉」論が強い影響力を持っていました。
 都市問題はむしろこういう論調と重なる雑誌ととらえていただけに、「公民館と地域」という特集が組まれたこと自体が大変感慨深いものがあります。
 特集は5人の執筆者で構成されています。
 冒頭は牧野篤さん(東京大学大学院教育学研究科教授)の「公民館とはなんなのか、どうつくられてきたのか」といういうなれば公民館概論。
 続いて森裕亮さん(北九州市立大学法学部准教授)の「自治公民館と地域の担い手形成における課題」
 そして木下巨一さん「飯田型公民館の仕組み・取組みから、これからの地域・社会のあり方を考える」
 佐藤一子さん(東京大学名誉教授)の「公民館の政治的中立性~九条俳句訴訟から考える」
 高田昭彦さん(成蹊大学名誉教授)の「公民館とコミュニティセンター~その比較から見えてくる公民館のこれから」
 と、教育学の立場、公共政策学の立場、現場の立場などから多角的に現代的な公民館の可能性について論究されています。

公民館の事業活動の方法と内容

暇なもんで広報じっくりみせていただき、こんな感想をもちました。
公民館の学習圏会議事業ってイベント活動?それとも社会教育活動なのでしょうか?

公民館の事業は、
どのような組織(集団、団体)が、どういう問題意識を持って今まで何を行ない、これから(課題)をどう拓いていくか(カリキュラム化)、そのプロセスが的確に表現されないと、公民館の本来の事業活動と言えないのではないでしょうか。

そのような活動の方法原理としての
参加者の「会議」によって課題化を図り、その内容をプログラム化し、みんなで学習していくことではないのでしょうか。(P家、学習圏、実行委員会方式の行事が該当します。=補助事業)
公民館がすべてお膳立てした各年代対応の学級、講座、行事など=(プログラムによる主催事業)。
あるいは、時代、社会、地域課題に対応した調べ学習=(現代的課題の学習支援)。
そして地域のコミュニケーションを育む情報発信、イベント活動など=(情報活動)がありますね。
公民館活動を支える施設提供サービス。

こういう方法で地域活動の醸成、育成が十分に果たせない公民館では困りるわけで、イベントをただやるだけでは十分な社会教育に育っていきませんでしょう。

こんな活動をする公民館を
やむなく委託するならば
資本(財政基盤)のしっかりした社会教育のノウハウを要した公益団体(行政、ボランテアNPO、民間)に委託した方が、少なくとも社会教育の樹立、発展にはなるかもしれませんね。けれど公民館活動を施設提供サービスに矮小化してしまった委託では、社会教育の将来、展望はなくなります。コミセン、ユウユウ館や市民プラザの施設サービスだけになってしまいます。

公民館は専門職員による地域の教育機関であることを逸してはまずいでしょう。

つぎは、委託仕様についてかんがえよう。

社会教育施設の所管に関して

社会教育は,主として公民館,図書館,博物館において行われているが,公民館が自主事業として実施する各種の講座は,学校における教育活動と同様に人格形成に直接影響を与えるものであり,対象が成人であったとしてもその内容については政治的中立性の確保が必要となる。また,図書館,博物館についても,図書や展示資料の選択について政治的中立性が要請されるものである。

社会教育施設の所管に関しては、
地方公共団体の長へ改めてもよいとする指摘がある一方で、社会教育施設は多様で自主的な教育活動を助長することを目的とするものであり、政治的中立性の確保等の観点から教育委員会の所管が望ましいという指摘もある。
社会教育施設の管理及び 整備に関する事務については、これらを踏まえ、学校施設の管理及び整備に関する事務について地方教育行政の組織及び運営に関する法律の特例が構造改革特別区域で認められたこと等を考慮し て検討する必要がある。

社会教育行政については,近年,地域づくりの観点や福祉の観点,男女共同参画の観点, 青少年の健全育成の観点など首長部局との関係も深く,首長部局で担当する場合は,他の行政分野における諸施策との連携・協力を通じて,地域の多様な社会教育活動が一層促進されるとともに, 社会教育行政における新規事業の立ち上げが活性化するなどの利点も見込まれる。
また,このよう な社会教育活動の広がりや他の行政との関連性の広範さからすれば,首長において所管するそれぞれの行政分野の取組にも相乗効果を上げることが期待できるとの考えもある。
このような考え方から,現在でも,社会教育に関する事務については,一部の自治体では,地方自治法第180 条の7 の規定に基づき,教育委員会の事務の一部を首長に委任したり,首長部局の職員に補助的に行わせたりする方法により,首長部局がこれらの事務を執行している事例も見られる。

社会教育に関する事務については,学校教育との連携や生涯学習社会の構築 の観点から,学校教育行政と一体として担当することの利点が大きいものと考えられる。一方,自治体の組織編制における自由度を拡大する観点から,地方自治体の実情や行政分野の性格に応じ, 自治体の判断により,首長が担当することを選択できるようにするなど弾力化を図っていくことも一考に値すると考えられる。
ただし,その場合,社会教育行政が首長部局の他の行政分野の中で埋没し,憲法で保障された教育の機会均等の原則や教育基本法第1 条で規定された教育の目的を学校教育以外の領域で実現するという社会教育行政の本来の目的が見失われることがないよう、前述のように教育の特性への配慮について引き続き担保する何らかの仕組みを検討する必要がある。

□ 今後の地方教育行政の在り方について(平成25年12月中央教育審議会答申)
この点、教育に関する事務の中で首長から独立して執行する必要があるものとは、特に教育の政治的中立性や、継続性・安定性の確保が求められるものであり、教育内容、教科書採択や職員の人事など 公立学校教育に関する事務は、当然に教育行政部局が担当すべきものとして、存置すべきである。
また、社会教育についても、公民館、図書館等の社会教育施設で行われる各種事業は、学校における教育活動と同様に人格形成に直接影響を与えるものであり、対象が成人であったとしてもその内容は政治的中立性の確保が必要であり、教育行政部局が担当するものとして存置すべきである。

▽ 公民館は、公民による民主社会建設のための社会教育施設
公民館の現代的な役割は、民主的な公民の育成とその公民による民主社会の建設のために創立した、日本の代表的な社会教育施設です。
その役割は大きく分けて3つ。
一つ目は社会参画のための学びの場
二つ目は公民館のための活動支援
三つ目は地方創生のためのハブです。
いうなれば、市民と人や課題をつなぐ、中間支援の機関です。

▽ 公民館は、誰もが気軽に立ち寄り交流する“まちの縁側”
「だれかと会える」→「だれかとつながる」→「なにかを学べる」→「なにかが交換できる」→「なにかができる」→「なにかが変わる」、誰もが気軽に立ち寄り交流する“まちの縁側”です。
2018/6/26(火) 午前 7:09 返信する

▽ そういう公民館であるために必要なコーディネート力
公民館で何かが生まれていくときに、そこでコーディネートするスタッフの役割は重要です。
コーディネーターに必要な力は7つ。
一つ目はつなぐ力「マッチング」
二つ目はつながる力「ネットワーキング」
三つ目は聴く力「カウンセリング」
四つ目は伝える力「インフォーム」
五つ目は計画する力「プランニング」
六つ目は評価する力「エバリューション」
七つ目は提案する力「アドボカシー」
2018/6/26(火) 午前 7:11 返信する

▽ コミュニティ・サービス・ラーニングという学びの視点を持つ
公民館の学習を進めるときに、大事なのは「身近な地域やグローバル社会を教室とし=コミュニティ」「学んだ知識や技術を活かして社会に貢献し=サービス」「社会問題の解決のために何ができるのかを知る=ラーニング」という視点です。
例えば学校の国語の授業をするときに、特別養護老人ホームに出かけて、入所する高齢者の方たちの話を聞いてまとめることができれば、それがコミュニティ・サービス・ラーニングとなります。

▽ 生涯学習の拠点から社会変革の拠点へ
「生涯学習サービスの拠点」から、「経験知の交流拠点」へ、そして「社会参画の拠点」から、「社会変革の拠点」へ、公民館の在り方を発展させていくことが必要です。
2018/6/26(火) 午前 7:11 返信する

○ 活動を支える公民館職員の力量強化を
長野県には249の市町村立公民館があります。この公民館の大事な役割の一つは、住民が主役となって運営する分館を支えることではないかと考えています。
そして住民が主役となった公民館の活動が元気であるためには、その活動を支える公民館職員の力量をいかに高めるかが課題です。

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このページは、blogskawano.netが2018年5月11日 12:03に書いたブログ記事です。

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