2022-9-17 利根文オンライン

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日時 917日(土)16:00

形式 Zoomによるオンライン研究会

内容 

 研究報告 原淳二氏「19世紀以降の羽生領など3か領の悪水処理問題――赤堀川拡幅問題との関係で(1)」

20220917利根川文化研究会レジュメ.pdf


(別紙資料添付)


20220917権現堂川周辺図(1).png
問題設定
    今回このテーマを設定したは、何か新しい研究をしようという意図からではありません。
ただ、文化・天保期に行われ、また行われようとした赤堀川拡幅について、その同時期に羽生領
など3 か領での悪水処理問題がおこっているということで、何か双方に関係があるのではない
かというちょっとした疑問から始まりました。
    ただ史料を読ん進んでいきますと、両者に直接の関係はないようです( それからして、もし権現堂堤の保全に絡んで享和期に幸手領から積極的な動きが認められないとすると、文化5 年末に始まった赤堀川拡幅は渇水期の中利根川流域での舟運円滑化を主目的にしたことなのかもしれません)。
    また、このテーマでは享和期から天保期に話が及ぶので、今後機会を見て何回に分けてお話を勧めていきたいと思っています。
今回はこれからの前提となる事だけを取り扱っていきます。



1,赤堀川の水利機構

2,権現堂川の河床変化

3,宝暦2~4年にかけての羽生領による島川への逆水徐門樋の設置について

4,島中川辺領の悪水処理について

5,向川辺領の悪水処理について(次回へ続く)





・情報提供 

 「(企画展)木下郵便局と吉岡家三代」について

次回予定

10月15日〈土)久喜巡見、コースBの予定

IMG_1804.jpg



宝暦期の利根川改修案 (1751~
原淳二 利根文 44.号


寛政改革期の利根川改修(1789~
原淳二 サマリー (利根川文化研究 45号)




概略

江戸幕府治水政策史 雄山閣
内容紹介
災害史研究の基本文献、復刊
江戸時代、相次いで襲った風水害に幕府の要職はどのような対策を講じたか。
「年貢割付状」や「年貢皆済目録」など多くの史料をもとに、災害の実態を検討し、治水技法、治水職制を捉えるとともに普請組合の成立などの過程と変遷を辿る。

 

  • 序論
  • 第一章 近世の災害と幕府の対応
    • 第一節 災害の発生と関東農村
    • 第二節 寛保洪水
    • 第三節 安食旱魃物語
    • 第四節 災害に対する幕府の対応
  • 第二章 江戸幕府の治水職制
    • 第一節 前期の郡代・代官と治水
    • 第二節 四川奉行
    • 第三節 井沢弥惣兵衛の登庸と「普請役」
    • 第四節 後期の郡代・代官と治水
  • 第三章 江戸幕府の治水仕法
    • 第一節 公儀普請
    • 第二節 大名手伝普請
    • 第三節 国役普請
    • 第四節 定式普請と自普請
    • 第五節 利根川東遷問題
  • 第四章 普請組合の成立と展開
    • 第一節 忍領普請組合
    • 第二節 館林領普請組合の成立
    • 第三節 関東四川通堤川除普請組合
  • 結論

著者紹介

 

大谷 貞夫(おおたに さだお)
昭和13年(1938) 千葉県に生まれる。
昭和36年(1961) 國學院大學文学部史学科卒業。
昭和46年 (1971) 國學院大學文学部専任講師、同学部助教授を経て、昭和61年(1986)4 月より國學院大學文学部教授。平成7年(1995)博士(歴史学)学位授与。
平成15年(2003)12 月逝去。享年65 歳。
主な著作
『近世日本治水史の研究』(雄山閣)、『利根川治水ものがたり』(河川情報センター)、『江戸幕府の直営牧』(岩田書院)、その他論文多数。


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このページは、blogskawano.netが2022年9月17日 17:20に書いたブログ記事です。

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