
出版社内容情報
赤松『利根川図志』、柳田『故郷七十年』で著名な民俗学の故地・布川。そこから上流へ、下流へ。利根川の今昔を往還する民俗紀行。
内容説明
坂東の源、川沿いの民俗学。「利根川図志」を現代に引き継ぐ。柳田國男の故地・布川から上流へ、そして下流の潮来、銚子へ。いま、何が見えてくるのか。日本の原郷を訪ねるフィールド紀行。図版多数。
目次
第1部
赤松宗旦、柳田國男の故地・布川から上流へ
1,利根町布川;
2,利根町押付新田の「鶴殺し山」;
3,取手市小文間;
4,取手市の小堀は、なぜ「おおほり」と読むのか;
5,「日本一短い手紙」の男の墓―取手市台宿
6,我孫子市布佐
7、峠の字を「ひょう」と読む理由、我孫子市中峠
8、柏市布施の布施弁天
9、取手市岡
10、アカボッケとは何か、守谷市赤法花
11、守谷市板戸井
12、利根運河、千葉県柏市、流山市、野田市
13、野田市三ツ堀
14、常総市菅生町
15、花火の世の「風俗壊乱」、常総市大塚戸町
16、「法師戸」になにがあったか、坂東市法師戸
17、坂東市の矢作と莚打
18、平将門の本拠、坂東市岩井
19、川を挟んだ同一地名
20、浅間山噴火死者の供養塔、野田市木間ケ瀬
21、春日部市西宝珠花、野田市東宝珠花
22、景観はなぜ消えたか、野田市関宿
23、五霞町元栗橋
24、カスリーン台風で利根川が決壊、加須市新川通
25、古河城と古河公方館、茨城県古河市
第2部
布川から潮来、銚子へ下る
26、印西市木下;
27、手賀沼南方の「青葉茂れる里」―印西市結縁寺;
28、川中島の四世紀―栄町布鎌;
29、中央商店街の荒廃―栄町安食;
30、印旛沼「佐久知穴」のその後
31、小さな名古屋と中世城郭
32、利根川下流域と東京・四谷を結ぶ糸
33、新利根川、小貝川河口から霞ヶ浦まで
34縄文時代以来の古村、利根町立木
35、金江津は、なぜ千葉県に属していたか、河内町金江津
36、霞ヶ浦と、その周辺
37、野馬込の地名と遺構、成田市野馬込、香取市九美上
38、香取市佐原
39、利根川および近隣の鮭
40、符馬の大クス、香取市府馬
41、「椿の海」から「干潟八万石」へ、旧干潟町、海上町
42、砂山はもう見えない、東庄町石出
43、砂丘は工業団地になった、神栖市砂山
44、神之池は、いま七分の1に、神栖市溝口、奥野谷
45、東国3社の一つ、息栖神社、神栖市息栖
46、鹿島神宮「沼尾の池」は、どこにあったか、鹿島市沼尾
47、安是の嬢子の里、神栖市波崎
48、醤油メーカーのもう一つの故郷、銚子市新生町、中央町
49、高さ50メートルの垂直の崖「屏風ヶ浦」、銚子市名洗町、旭市上永井
50、銚子市外川町
51、銚子半島の東端
52、銚子漁港
おわりに
著者等紹介
筒井功[ツツイイサオ]
1944年、高知市生まれ。民俗研究者。元・共同通信社記者。正史に登場しない非定住民の生態や民俗の調査・取材を続ける。第20回旅の文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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